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エビデンス・研究資料「馬胎盤抽出物の線維芽細胞における抗酸化作用について」

【要約】
●ePE、NAC共に無添加の場合に比べて線維芽細胞の細胞障害を優位に抑制し生存率を上げる結果に。

●ePE、NACを添加した場合は、β-galactosidase陽性率が未処理の場合に比べて低い値に。

●馬胎盤抽出物はヒト線維芽細胞へのH₂O₂およびUVAの反復暴露における細胞老化を抑制し、その効果は抗酸化剤であるNACと同等であることが示された。


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馬胎盤抽出物の線維芽細胞における抗酸化作用について

☆紫外線(UVA)と活性酸素について
紫外線照射はヒトの皮膚に影響を及ぼす主要な身体的ストレスの1つです。

その中でもUVAは太陽紫外光の95%を占めており、1年を通して一定量が地表に到達することに加えて、波長が長いことから皮膚の真皮層まで到達して皮膚老化の原因となります。

UVAは皮膚において、高濃度の過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素、スーパーオキシドなどの活性酸素(ROS)を発生させるトリガーとなります。そして発生したROSは様々な光障害イベントを引き起こします。
(PDF図版参照)

☆線維芽細胞にH₂O₂を添加した場合における生存率の検討
正常ヒト線維芽細胞にROSである過酸化水素(H₂O₂)を添加し24時間後の細胞生存率を測定した実験があります。

その際、馬胎盤抽出物(ePE)と代表的な抗酸化物質として知られるN-アセチル-L-システイン(NAC)を添加した場合を比較したところ、ePE、NAC共に無添加の場合に比べて線維芽細胞の細胞障害を優位に抑制し生存率を上げる結果となりました。抑制効果についてePEとNACの間では有位な差は見られませんでした。

☆線維芽細胞にH₂O₂、UVAを反復暴露した際の細胞老化に関する検討
UVAは1年を通して皮膚に暴露されているため、正常ヒト線維芽細胞にH₂O₂、UVAを反復暴露した場合の細胞老化についても検討を行っていました。

未処理の状態の線維芽細胞に対してH₂O₂、UVAを反復暴露すると細胞老化の指標であるβ-galactosidase陽性の細胞数が優位に上昇します。線維芽細胞にePE、NACを添加した場合は、β-galactosidase陽性率が未処理の場合に比べて低い値となりました。この検討においてもePEとNACにおいて有意な差は見られませんでした。

☆ePEの抗酸化作用について
上記検討より、ePEがH₂O₂における細胞障害を優位に抑制することがわかりました。

そしてUVA反復暴露による老化誘導の大部分はH₂O₂の酸化作用に起因すると考えられているため、ePEの細胞障害抑制の作用機序はePEの抗酸化作用に起因していることが推測されます。H₂O₂は細胞内で銅や鉄によってヒドロキシラジカル(ROSの1つ:・OH)になることで強力な酸化力を発揮します。

このできたヒドロキシラジカルの酸化力をなくすにはラジカルスカベンジャー(活性酸素の不安定な電子状態に電子を与えて酸化力をなくす物質)もしくは抗酸化酵素が必要です。

ePEはこのラジカルスカベンジャーとしての機能を持っているか、あるいは抗酸化酵素を誘導するという抗酸化作用によってH₂O₂の細胞障害を抑制している可能性があります。

★総括★
馬胎盤抽出物はヒト線維芽細胞へのH₂O₂およびUVAの反復暴露における細胞老化を抑制し、その効果は抗酸化剤であるNACと同等であることが示されました。ヒト線維芽細胞における細胞老化抑制は馬胎盤抽出物の抗酸化作用によるものである可能性が考えられます。

参考文献:鶴田純将, 平野栄一, 安藤秀也:ウマ胎盤抽出物の皮膚における抗老化活性. 日本補完代替医療学術誌, 19(1):41-45, 2022


製作日:2025.02.05
監修:株式会社UTP 研究室


エビデンス・研究資料
「馬胎盤抽出物の線維芽細胞における抗酸化作用について」PDF

詳しくは、PDFをご参照ください。

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