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エビデンス・研究資料「糖尿病性創傷におけるプラセンタエキス外用の検討」

【要約】
●高血糖の状態で何もせずに放置すると、合併症のリスクが上がる。
●プラセンタエキス(A群)は保存的治療率40%、平均入院期間19.8日となったことから有効性が示唆された。
●プラセンタエキスは、コラーゲン合成増加作用、組織タンパク質増加作用、血管新生促進作用、免疫賦活作用などにより糖尿病性創傷の治療に有効である可能性がある。


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糖尿病性創傷におけるプラセンタエキス外用の検討

☆糖尿病とは?
人はエネルギー不足になると、食べ物を食べ吸収された糖をエネルギーに変えています。糖は小腸から吸収され血液中に入ると、膵臓から分泌されるインスリンの働きにより筋肉などへ送り込まれエネルギーになります。

糖尿病とは、インスリンが分泌されなくなる(インスリン分泌障害)、もしくはインスリンは分泌されるが効かなくなる(インスリン抵抗性亢進)などのインスリン作用不足によって筋肉などの細胞に糖が正常に取り込めなくなり、慢性的に血液中に糖が多くなってしまっている状態を言います。

☆糖尿病合併症について
糖尿病の何が問題かというと、高血糖の状態が続くと初期は無症状ですが、この状態で何もせずに放置してしまうと合併症のリスクが上がってしまいます。

〇主な糖尿病合併症
・糖尿病網膜症
目の網膜の血管が傷つき視力低下などが現れます。
放置すると失明に至り、わが国の失明の原因上位になります。

・糖尿病腎症
腎臓にある糸球体という部分の細小血管が障害され、進行すれば慢性腎不全となります。
放置すれば透析導入、もしくは腎移植をしなければならない状態になります。
わが国の透析導入原因疾患の上位に入ります。

・糖尿病神経障害
手先・足先など末梢の神経が障害され、温度や痛みを感じにくくなり熱傷や怪我の原因となります。比較的早期から出現し頻度も高い症状です。自律神経障害も起こります。

・虚血性心疾患、脳梗塞
大血管の動脈硬化が起こり虚血性心疾患、脳梗塞になりやすくなってしまいます。
重篤な障害が残ったり、死に至ったりすることもあります。

・糖尿病性創傷
神経障害や末梢血管病変、感染などによって手や足などに潰瘍・壊疽(えそ)が起こり、最終的には壊疽部分を切断することになります。

・糖尿病昏睡
急激に高血糖になることで意識障害、昏睡となり、時には死に至ります。

☆糖尿病性創傷に対してプラセンタエキス外用を使用した検討
前述で出てきた糖尿病性創傷の治療においてプラセンタエキスの外用剤を使用してみるという検討がされていました。
糖尿病性創傷の基本的な治療としては感染を抑え、組織の修復を促していくことです。治療の過程でよく使われるポピドンヨードは日常的に使用される消毒液です。この検討では、ポピドンヨードと生理食塩水のドレッシング材(創傷を覆う素材のこと)とプラセンタエキスのドレッシング材の治療効果を比較していました。

糖尿病性創傷の患者さん60名に対し、30名をプラセンタエキス(A群)、残り30名をポピドンヨード+生理食塩水(B群)の群に分けて治療率、総入院期間などを比較しています。

結果、保存的治療、つまり外科手術をせずに済んだのがA群で40%、B群で33.3%となったこと、そして平均入院期間がA群平均19.8日、B群平均28.2日となったことからプラセンタエキスの有効性が示唆されました。

この結果は、プラセンタエキスのコラーゲン合成増加作用、組織タンパク質増加作用、血管新生促進作用、免疫賦活作用などが治療結果につながっているのではないかと考察されていました。

★総括★
糖尿病の合併症である糖尿病性創傷の治療において、ポピドンヨード+生理食塩水とプラセンタエキスのドレッシング材を比較した検討が行われました。プラセンタエキスはコラーゲン合成増加作用、組織タンパク質増加作用、血管新生促進作用、免疫賦活作用などにより糖尿病性創傷の治療に有効である可能性があります。

参考資料:Sudhir K Navadiya, Yagnesh L Vaghani, Mukesh P Patel : Study of topical placental extract versus povidone iodine and saline dressing in various diabetic wounds. National journal of medical research, Oct-Dec 2012 Vol.2 : 411-413

製作日:2024.01.05
監修:株式会社UTP 研究室


エエビデンス・研修資料
「糖尿病性創傷におけるプラセンタエキス外用の検討」PDF

詳しくは、PDFをご参照ください。


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