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エビデンス・研究資料「角栓が肌に与える影響」20240226

【要約】
●角栓は、鼻だけではなく額や頬など顔全体に分布しており、頬においては30~50歳代にかけて角栓詰まりが増えていることが判明。

●角栓は、皮脂中の脂質過酸化と角層タンパク質のカルボニル化を促進し、肌の乾燥、透明感の低下、毛穴開大につながることが判明。

●洗浄により、角栓を減らすことで角層タンパク質のカルボニル化を低減し肌全体を明るくすることにもつながる。


※エビデンスを最優先に考えるUTPでは、医学論文や研究資料、学術情報などをもとに、美容と健康に関する信頼性の高い情報をご紹介しています。掲載内容は研究・文献に基づく情報であり、商品開発や情報提供の参考資料として活用しています。


角栓が肌に与える影響

☆角栓について
角栓は毛穴開口部を閉塞した毛穴の内容物を指し、皮脂と角層の混合物と言われています。

走査電子顕微鏡で観察すると、角栓中には多くのアクネ菌を観察することができます(PDF:図1の矢印部分)

角栓中の構成比はタンパク質が50~70%、脂質が30~50%となっていました。顔画像撮影装置を用いて顔面での角栓の分布や加齢変化について調べた結果、角栓は鼻だけではなく額や頬など顔全体に分布しており、頬においては30~50歳代にかけて角栓詰まりが増えていることがわかりました(PDF:図4)

☆角栓が肌に及ぼす影響
角栓は皮脂が多く含まれており、顔の表面に存在していることから太陽光の刺激を受けやすく、角栓は脂質過酸化反応を始めとする酸化反応が起こりやすい状態にあると考えられます。
肌表面の酸化反応としては以下の報告がされています。

①紫外線による活性酸素の発生
肌表面における活性酸素発生の主な原因は紫外線によるものであり、アクネ菌の代謝物であるポルフィリンの光増感作用を介して一重項酸素と呼ばれる活性酸素を発生させ皮脂の酸化反応に大きな影響を及ぼします。

②皮脂中の脂質過酸化
活性酸素によって肌表面の皮脂中で脂質過酸化反応が開始されます。皮脂に含まれる脂質の中でもスクワレン(SQ)が活性酸素の第一ターゲットとなり、SQから脂質過酸化反応が起こります。角栓にはアクネ菌も脂質も多く含まれているため脂質過酸化反応が起こりやすいと考えられます。

③角層タンパク質のカルボニル化
皮脂の過酸化反応によりアクロレインを代表とする活性アルデヒドが産生されます。
この活性アルデヒドが角層の主要な構成タンパク質であるケラチンに結合することによって、タンパク質がカルボニル化されます。

角層タンパク質のカルボニル化によって、肌の乾燥、透明感の低下、毛穴開大や毛穴が暗く目立つようになると言われています。

今回角栓と肌表面皮脂の過酸化状態の関係性を調べたところ、角栓が詰まっているほど、肌表面皮脂中の脂質過酸化反応が進んでいることがわかりました。

また別の実験では、肌表層モデルを作成し皮脂のみ添加した場合と皮脂+角栓を添加した場合、光照射(380~500nm)で角層タンパク質のカルボニル化がどう変化するか確認しています。
結果、皮脂のみの場合よりも皮脂+角栓の添加でカルボニル化が促進されていました。

この結果から、角栓中のポルフィリンによる光増感作用により発生した活性酸素が角栓中の脂質の過酸化反応を起こし、そこから周囲の皮脂中に伝播していった結果、最終的にカルボニル化タンパク質の生成に繋がったと考えられます(PDF:図8)

☆角栓洗浄による肌への効果
実験では、角栓の構成因子である脂質とタンパク質に着目し、脂質溶解作用とタンパク質分散作用によって角栓を洗い流す洗顔料を開発して検討を行っていました。
角栓洗浄機能を有する洗顔料を使用して顔面の角栓詰まりが有意に減少することが確認できたため、この洗顔料を4週間使用した際の角層タンパク質のカルボニル化レベルを評価しています。

結果、頬の角層タンパク質のカルボニル化が有意に低減しました(PDF:図10)。また、洗顔料の使用によって角栓が減った人ほど、有意に角層タンパク質のカルボニル化が低減していました。

他に、角層のカルボニル化タンパク質が減るほど肌の色が明るくなるというデータも実験で得られています。これらの結果から、洗浄により角栓を減らすことは角層タンパク質のカルボニル化低減に有効であると考えられます。

★総括★
角栓は皮脂中の脂質過酸化と角層タンパク質のカルボニル化を促進することということがわかりました。そして洗浄により角栓を減らすことで角層タンパク質のカルボニル化を低減し肌全体を明るくすることにもつながることがわかりました。

参考文献:菊池麻実子, 角栓が肌に与える影響. FRAGRANCE JOURNAL, 50(12) : 29-35, 2022

製作日:2024.02.26
監修:株式会社UTP 研究室


エビデンス・研究資料
「角栓が肌に与える影響」PDF

詳しくは、PDFをご参照ください。


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