【要約】
●メルスモンとビタミンCは異なる抗酸化活性の機序を有すると考えられる。
●両者を混合すると、ビタミンC単独時よりも高い状態で維持され、24時間経過してもVC単独より高い。
●メルスモンの抗酸化活性は血液でも反映されていることを確認。
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プラセンタとビタミンCの抗酸化協奏
☆生体内の抗酸化機序について
生体内の抗酸化機序は大きく4つに分けることができます。
①予防的抗酸化機序
活性酸素が発生しないよう阻止、抑制する働き。
→SODやカタラーゼのような活性酸素を不活化させる生体内の酵素たちはこれに当たります。
②酸化起因分子の補足・消去
できてしまった活性酸素を捉えて消去する働き。→ここにはビタミンC(VC)、ビタミンEなどが入ります。
③酸化的障害の修復、再生機序
活性酸素によって起こってしまった障害からの修復作業。→プロテアーゼなどによる分解などが入ります。
④適応機能抗酸化機序
これ以上、酸化障害が起こらないように酵素やタンパク質を誘導する働き。
→ヒートショックプロテイン(HSP:熱ストレスからタンパク質を守る働きがある)などがこれです。
☆抗酸化活性の測定
物質は何かを酸化させると物質自身は還元されます。
これを酸化還元反応といいます。
今回のデータでは抗酸化活性を測るために、活性酸素の代わりにWSTという物質を使用しています。
WSTは酸化型(活性酸素と同じ状態)では無色ですが、プラセンタやVCなどを酸化して還元型になるとホルマザン色素という色素となり発色をするようになります。この色素の強度を機械で測定することで抗酸化活性を測っています。
☆メルスモンは濃度依存的に抗酸化活性を示す
左図(PDF図版参照)より、メルスモン濃度が7.3mg/mLと2.7mg/mLで2.5倍以上濃度に差があると、抗酸化力に大きな差が出ていることがわかります。
また右図(PDF図版参照)よよりメルスモン濃度を1/6、1/4、1/2、2/3にして10、15、20、24時間の活性を測定したとき、経時的に活性が上がり、かつ濃度依存的に活性が上昇していることがわかりました。
ちなみに、このデータはメルスモン製薬さんのデータであり、由来の異なるプラセンタ製剤との抗酸化活性の比較も行っていましたが、メルスモンが、一番活性が強かったそうです。(ラエンネックは載っていません。)
☆プラセンタとVCの抗酸化協奏
メルスモンとVCの抗酸化活性を同一のグラフで見てみると、メルスモンの抗酸化活性が非常に緩やかだということがわかります。
図の通り、VCは瞬間的な抗酸化活性を示します。しかし15時間前後を境に反応液の退色が生じました。つまり、還元型のWSTが酸化型に戻り始めていることが考えられました。(酸化されていたVCが今度は還元されたWSTを酸化したということ)
一方メルスモンは低値ですが退色することなく上昇し続けました。
このことからメルスモンとVCは異なる抗酸化活性の機序を有すると考えられます。
メルスモンとVCを共存させたときの抗酸化活性を測定した結果が以下になります。
左図(PDF図版参照)よのように、VCは反応開始10分で抗酸化活性がMaxとなり、その後24時間まで活性を追うと徐々に抗酸化活性が低下しています。
そしてメルスモンに関しては反応1時間ではほぼ活性の上昇は見られませんでした。しかし、両者を混合すると、VCの急激な反応を制御するように徐々に抗酸化力が上昇し、反応開始30分程度でVC単独のMaxと同程度まで上がりました。その後もVC単独のときよりも高い状態で維持され、24時間経過してもVC単独より高い状態でした。
*考察*
メルスモンとVCは異なる抗酸化活性の機序を有している可能性があるという点について、このデータの著者は以下のような考察をしています。
VCの抗酸化活性はVC自身がWSTと反応することによるものと考えられます。
一方、プラセンタはプラセンタ自身の抗酸化活性もありますが、それよりも患者さん由来の抗酸化因子を増強させる反応をしていると思われます。
※今回VCと混合させた場合は、反応後不活化したVCの抗酸化活性を戻す役割をしている生体内でWSTを不活化させるのに、患者さん由来の抗酸化因子Xが反応するとします。この反応により不活化された抗酸化因子Xをもとの活性化した状態に戻すのが患者さん由来の抗酸化因子Yとすると、プラセンタはこの不活化した抗酸化因子XとYを活性型に戻す反応をすることで抗酸化活性を増強していると考えられます。
☆プラセンタの抗酸化活性は血液にも反映される
ラットにメルスモンを1mL/kg/dayの用量で5日間連続投与し、2日間休薬後、同一条件で再度投与して全10日間投与しました。その後、採血をして血漿を作成し、1/2に希釈した後、WSTと反応させて抗酸化活性を測定しました。結果、メルスモンの抗酸化活性は血液でも反映されていることが確認できました。
【日本胎盤臨床研究会要覧16号(p58-68)まとめ】
※日本胎盤臨床医学会(現:一般財団法人 日本プラセンタ医学会)
製作日:2024.09.30
監修:株式会社UTP 研究室
エビデンス・研究資料「プラセンタとビタミンCの抗酸化協奏」PDF
詳しくは、PDFをご参照ください。
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