【この記事で学べること】
●コンディショナーには、髪をなめらかに整えるカチオン界面活性剤が使われることがある
●肌状態によっては刺激を感じる場合がある
●敏感肌の方は、頭皮や首に残さないよう丁寧にすすぐことが大切
お肌と心が過敏な宮田哲朗です。
さて今回は、肌の刺激感を繰り返しやすいお客様に「原因はひょっとしてこれかも?」というお話をさせていただきます。
✔ヘアコンディショナーを詳しく知る
ヘアコンディショナーを使っていないという人は、あまりいないと思います。
※コンディショナー、トリートメント、リンスは呼び方や役割に違いがありますが、いずれも髪の感触や扱いやすさを整えるために使われるヘアケアアイテムです。
このヘアコンディショナーは、
・髪の毛を柔軟にする
・髪の毛の静電気を防ぐ
という目的で使うアイテムです。
では、どのようなメカニズムで上記の働きがあるのでしょうか?
多くのコンディショナーには「カチオン界面活性剤」が使われています。この成分には、髪の毛をやわらかくし、静電気を抑える働きがあります。
もう少し深掘りをします。
まず、カチオン界面活性剤は「+」の電気を帯びています。そして、洗髪後の髪の毛の表面は「−」に帯電しやすい状態です。
何も塗らなければ静電気が起こりやすくなり、髪の広がりやまとまりにくさの一因になります。
ここにコンディショナーを塗ることで、カチオン界面活性剤が髪の表面へ吸着し、静電気を抑えます。
また、「−」と「+」は引き合う特性があります。そのため、コンディショナーに配合された油性成分などが髪の表面にとどまりやすくなり、髪をやわらかく、なめらかに整えてくれるのです。
✔カチオン界面活性剤は刺激がある?
界面活性剤と聞くと、「何となく刺激がありそう」とか「お肌に悪そう」と思っている人もいるかと思います。しかし、界面活性剤には役割や性質の異なる種類があります。
界面活性剤は、大きく4つに分けられます。
・カチオン界面活性剤(+の電気を帯びている)
・アニオン界面活性剤(−の電気を帯びている)
・両性界面活性剤(+と−の両方の性質を持つ)
・ノニオン界面活性剤(電気を帯びていない)
このうちカチオン界面活性剤は、髪の表面へ吸着しやすい性質を利用して、主にコンディショナーなどへ配合されます。一方で、皮膚表面にも吸着しやすく、成分の種類や濃度、接触時間、肌状態によっては刺激につながる場合があります。
なお、一部のカチオン界面活性剤には、微生物の膜へ作用する性質を利用した成分もあります。ただし、すべてのカチオン界面活性剤が同じ刺激性や抗菌性を持つわけではありません。
大切なのは、成分名だけで良し悪しを決めるのではなく、製品全体の処方と使い方、そして自分の肌状態を見ることです。
✔敏感肌の人はしっかりとすすぐ

刺激の感じ方には個人差があります。普通肌でも、製品やその日の肌状態によって刺激を感じることがあります。
特にカチオン界面活性剤は髪へ吸着しやすい性質があるため、頭皮や首、背中などへ残らないようにすることが大切です。
コンディショナーを洗い流した後に、皮膚が「ヌルヌルする」と感じることがありますよね? 製品の使用方法に従い、髪だけでなく頭皮や首まわりも丁寧にすすいでください。
というわけで、敏感肌のお客様には、
「コンディショナーは、頭皮や首などに残らないよう、使用方法に従って丁寧にすすいでくださいね!」
とお伝えしてください。
僕自身が敏感肌(アトピー肌)だったため、同じ悩みを持つ方のケアに少しでも役立てたいと思っています。今回の内容を伝えていただけるとうれしいです!
※カチオン界面活性剤の刺激性は、成分の種類や配合濃度、製品全体の処方、接触時間、肌状態などによって異なります。使用中に赤み、かゆみ、腫れ、強い刺激などの異常が現れた場合は使用を中止し、症状が続く場合は皮膚科専門医等へ相談してください。
作成日:2025.04.02
Profile:宮田哲朗
株式会社UTP社長/2,000件以上のクリニックやエステティックサロンと接した経験から得た知識を基に化粧品やサプリメントのオリジナル商品を多数プロデュース、数々のヒット商品を手掛ける。医療業界、美容業界に化粧品やサプリメントの正しい知識や選び方などを題材とした講演活動を全国で行う。著書に、「プロのための美肌メソッド」(アートデイズ社)「美肌作りの3分ルール」(ダイヤモンド社)
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